■編集部員Tt・Iの2006トリノ五輪取材日記 VOL.12
イタリア・トリノより (2006/02/24)
女子最後の種目はアメリカの新星が制す
2月24日 女子ジャイアント・スラローム
大会終盤を迎えてまたもや雲行きが怪しくなってきました。女子ジャイアント・スラロームが行なわれたこの日も、朝から降雪と霧に見舞われました。この状況ではワールドカップならばスタート時間の延期もあるかもしれませんが、今はオリンピック。もはや今日と明日の2日間しか日程もないため、先延ばしにしている余裕はありません。時刻どおり、競技が開始されます。天気予報では明日もこのまま降雪が続きそうだとのこと。待ちに待った男子スラローム、なんとか好コンディションで行ないたいものです。
さて、降雪のため選手の視界が心配されるなか、1本目、失敗を恐れない果敢な滑りでトップに立ったのはアメリカのジュリア・マンクーゾ。2位にスラロームを制し、今大会4つ目のメダル獲得をめざすアニャ・パーション、3位にフィンランドのタニャ・ポーティアイネンがつけます。ちなみにビブナンバー5番でエントリーしていたヤニツァ・コスタリッチはスタートしませんでした。今大会をとおして、ウィルス性の不整脈に苦しめられていたようで、最後の種目は諦めざるを得なかったようです。それでもコンビネーションで金メダルを獲得。その土壇場での強さは相変わらずです。
2本目はさらに降雪が強まり、視界もさらに悪くなります。そんな状況のなかで荒れたレース展開を演出したのはアナ・オットソン。スウェーデンのベテランがパーションに負けじと2本目のベストタイムをたたき出して、1本目の13位から一気に3位まで浮上。銅メダルを獲得します。しかし、そのパーションは2本目、どこかリズムが噛み合わない滑りで大きく後退。メダル圏外の6位まで落ちてしまいます。1本目3位のポーティアイネンがトップに立って、最後のマンクーゾを待ちます。若干21歳のマンクーゾがこの大きなプレッシャーに耐えられるか、そんな心配をよそに、2本目も全体で2位のタイムをたたき出して、アメリカの新星がみごと優勝を果たしました。
昨シーズンのボルミオ世界選手権でもスーパーGとジャイアント・スラロームで銅メダルを獲得していますが、ワールドカップでの優勝はまだのマンクーゾ。いきなりのオリンピックでの優勝に、本人も驚きの表情を隠せないようでした。アメリカチームはテッド・リジェティのコンビでの金メダルに続く、ふたつ目のメダル。本来の力から考えると成功とは言えませんが、リジェティやマンクーゾの若い力の活躍に、今後への期待を持つことができるでしょう。
これで女子は5種目すべてが終了。パーションとヤニツァの対決に注目が集まるかと思いきや、ヤニツァは金メダルひとつを獲得したものの、体調不良で本来の調子は発揮できず。パーションは金メダルひとつと銅メダルふたつに終わりました。それでも充分にすごいのですが、彼女の力からしたら5種目すべてでメダル獲得も夢ではなかったはず。そのふたりの合間を縫って、オーストリアのベテラン、ミヒャエラ・ドルフマイスターや、アメリカの新星、マンクーゾが活躍し、今回の女子戦線をおおいに盛り上げてくれました。
さあ、長かったトリノ・オリンピックもあと1日です。アルペン競技で残すは男子スラロームのみ。先に現地入りしている佐々木明選手や皆川賢太郎選手に続いて、湯浅直樹選手や生田康宏選手もセストリエールに入って、最後の調整を行ないました。先のふたりに劣らず、こちらも順調な仕上がりぶりを見せてくれました。また、スタートリストも決定し、第一シードの佐々木選手と皆川選手がそれぞれ10番、11番スタート。湯浅選手が39番、生田選手が44番スタートになります。はたして半世紀ぶりの日本アルペンチームのメダル獲得はなるのか。日本では真夜中から明け方にかけての放送になると思いますが、日本からも大きな声援を送ってください!女子GSのリザルトはこちら≫
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