■編集部員Tt・Iの2006トリノ五輪取材日記 VOL.5
イタリア・トリノより (2006/02/14)
若さの金メダルと、涙の銀メダル――男子コンビネーション
大会もはや4日目を迎え、各競技とも順調にスケジュールを消化しています。天候に左右されることが多いアルペンスキー競技の会場となるセストリエールも、ここまでは連日快晴が続き、絶好のコンディションでレースを開催することができています。しかし、この快晴が最後まで続くとは思えず、どこかで大きく崩れる日があるはず。ここまで順調なだけに、あとが怖くなってきています……。
昨日 (14日、現地時間) は選手にとって長い一日となりました。ダウンヒルとスラロームの合計タイムで争う男子コンビネーションです。午前中にダウンヒル、夕方からナイターにかけてスラロームが2本行なわれます。選手たちは一日をかけて、スキー板を履き替えながら、3本のレースを戦うのです。日本では馴染みが薄いかもしれませんが、ヨーロッパでは真のオールラウンダーを決める種目として、大きな注目を集めます。
優勝したのはアメリカの新鋭、テッド・リジェティ。チームメイトのボーディ・ミラー、ベンジャミン・ライヒ (オーストリア) といった本命が消えていくなか、得意のスラロームで驚異的な追い上げを見せての金メダル奪取です。84年生まれの21歳。今季は開幕から、スラロームでトップシーンに台頭してきていましたが、この金メダル獲得で、一気にスターダムにのし上がることまちがいないでしょう。
しかし、テッド以上に喜びを爆発させていたのが、2位になったイヴィツァ・コスタリッチ (クロアチア)。ここ数年、つねにケガと付き合いながらの苦しい戦いが続いていただけあって、この銀メダル獲得は何物にも代えがたい喜びだったのでしょう。コンビでメダルを取れるとは自分でも思っていなかったのか、メダルが確定すると、自分でも信じられないといった表情で雪面に伏してしまいました。テッドの若さと勢いでの金メダルと、イヴィツァの涙の銀メダル。その対照が、ナイター照明のなかでやけに魅力的でした。
それにしても、ナイタースラロームの盛り上がりは独特のものがあり、その雰囲気には魅せられてしまいます。日本チームにとってのナイター競技の本番、男女スラローム競技にさらに期待がふくらみます。男子CBのリザルトはこちら≫
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