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事故事例集

 実際にスキー、スノーボードでのケガがどのように発生しているのか、全国スキー安全対策協議会の資料を元にまとめてみました。
 
受傷率の年次推移

 これは、【受傷率(%)=総受傷者数/総輸送人員数】として計算した資料(この受傷率はリフト輸送1回あたりのケガの発生率を示す)。総輸送人員数とは、リフトなどの輸送人数の総計です。89/90シーズンから94/95シーズンまではほぼ横ばいで、それほど問題視する必要のない数値でしたが、95/96シーズンからはスノーボードの急増に伴って、年々上がり続けています。
受傷率の年次推移
 
スキー受傷率とスノーボード受傷率

 2000年2月の1ヵ月間での全国45スキー場の総輸送人員数と、スキーヤー/スノーボーダーの比率の調査を元に、それぞれの受傷率を計算したもの(リフト輸送1回あたりのケガの発生率)。これによると、単純計算ではスノーボードはスキーよりも、およそ2.4倍ケガをしやすいということになりますが、スキーヤーでも近年は、ファンスキーの増加などでケガの増加傾向があるようです。
スキー受傷率とスノーボード受傷率
傷害の種類


 下のカービングスキー、ノーマルスキー、ファンスキー、短ファンスキーの4つの円グラフは、スキーの長さ別にケガの内容を調べた資料(2000年2月調べ)。スキーにおいては、もっとも多い傷害は捻挫ですが、スキーが短くなるにつれて、骨折、脱臼の割合が多くなり、相対的に打撲と切挫創(すり傷、切り傷)の割合が下がっています。つまり、より重いケガをしやすくなっていると言えます。フリースタイルSBのグラフは同様にフリースタイル・ボーダーのケースを見たものです(2000年2月調べ)。スノーボードの場合、脚のひねりによるケガよりも、転倒による衝突が原因となる骨折や打撲、脱臼などの割合が多くなっています。

 

カービングスキーノーマルスキーファンスキー
短ファンスキーフリースタイルSB
傷害部位

 傷害の部位を、頭部、体幹(胴体の部分)、上肢(腕)、下肢(脚部)の4つに分けて、種目ごとにまとめたグラフ(2000年2月調べ)。長さが短いファンスキーでは、ノーマルやカービングスキーに比べて、脚部のケガの割合が多く、頭部のケガの割合が少なくなっています。それに対してスノーボードでは、下半身よりも上半身のケガの割合が多くなっていることがわかります。
障害部位
死亡事故例

 スキーヤー、スノーボーダーの死亡事故の内容を調査した資料(99/00シーズンの事例より)。やはり頭部を強打したことによる死因が多く、その場合、事故後10日以上経ってから死亡というケースもいくつか見られます。また、男性の事例が圧倒的に多く、スノーボーダーの場合は、雪崩に巻き込まれた例も報告されています。

 

スキーヤーの死亡事故

NO.

性別年齢
事故状況
技術
死亡原因
備考
男性
女性
28
ゲレンデ外へ転落
首の骨を骨折
当日死亡
64
滑走中に心臓発作
心不全
当日死亡

16

転倒して頭を強打
首の骨を骨折
44日後死亡
転倒して頭を強打(推測)
(原因不明)
3日後死亡
22
転倒して頭を強打
硬膜下出血
当日死亡
34
立木に衝突
1級クラス
全身を強打
当日死亡
52
コース外の立木に衝突
脳挫傷
当日死亡
24
ジャンプして転倒
中級者
肺挫傷
当日死亡
24
滝つぼに転落
水死
10
50
転倒して岩に衝突し死亡
脳挫傷
4日後死亡

スノーボーダーの死亡事故

NO.

性別年齢
事故状況
技術
死亡原因
備考
男性
女性
24
コース外の立木に衝突
脳挫傷
16日後死亡
26
転倒して頭を強打
初心者
急性硬膜下血腫
9日後死亡
23
コース外の立木に衝突
急性脳腫脹
4日後死亡
30
コース外の立木に衝突
脳内出血
当日死亡
23
滑走中に心臓発作
心不全
当日死亡
25
雪崩に巻き込まれる
窒息死
23
18
25
コースわきの立木に衝突
首の骨を骨折
当日死亡
10
34
コース外に転落
窒息死
当日死亡
11
24
立木に衝突し死亡
頭を強打
当日死亡
12
18
コース外の谷へ転落
水死
当日死亡
 
傷害保険


 傷害保険への加入率を調査した資料(2000年2月調べ)。スキーヤーに比べて、よりケガの発生しやすいスノーボーダーのほうが加入率が低くなっています。また、全体の数値を見ても、加入率は約3割で、「わからない」という回答も多く、保険に対する意識の低さがうかがえます。

 

スキーヤースノーボーダー全体

このページは全国スキー安全対策協議会発行の『平成11年度 スキー場傷害報告書』のデータをもとに作成されています

www.skichannel.ne.jp