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ファイナル・最終戦 男子スラローム種目別優勝 ライナー・シェーンフェルダー(オーストリア)
安定性の開花
男子スラローム最終戦が終了した後、記者団に囲まれたカレ・パランダー
(フィンランド)は、悔しさを隠しきれずにこう言った。 「僕は今シーズンのスラロームで今日を含めて4勝を挙げたが、種目別タイトルをとることができなかった。それなのに、1回しか優勝していないシェーンフェルダーがチャンピオンになるなんて……」。
だが、これこそが今季のライナー・シェーンフェルダー (オーストリア) の真骨頂であった。スラロームの全11レース中、彼は10レースでポイントを稼ぎ、積み上げた総得点は630。対するパランダーは、595点。優勝回数は1対4、表彰台に上がった回数も5対6でシェーンフェルダーのほうが少なかったのにもかかわらず、彼が03/04シーズンのスラローム・チャンピオンとなった。パランダーの嘆きの背景には、第1戦でのシェーンフェルダーの再レースをめぐる失格騒動があった。だが、FIS
(国際スキー連盟) が、シェーンフェルダーの再レースを認めた以上、これは覆らない。結局は、パランダーが3レースで無得点に終わったことが明暗を分けたわけで、それだけシェーンフェルダーの成績が安定していたということである。
シェーンフェルダーにとって、これは初のビッグタイトル獲得。今までは、レースでの成績よりも、ゴールでのおどけたパフォーマンスや、CDをヒットさせ、余技というには本格的すぎる
(?) 音楽活動で注目を集めていたが、これでようやくアルペンレーサーとしての評価を得ることができた。彼もワールドカップでは通算5勝を記録しているが、アルペン強国オーストリアには、この程度の実績の選手は数多くいる。したがって、人気はともかく、選手としてはあまり認められていなかったのである。もっとも、前述の失格騒動は各国チームの間に意外に根深く影を落としており、来シーズンは、多くのライバルたちが、シェーンフェルダーを王座から追い落とそうと必死になるはずだ。はたして彼が来季もこの安定感を保つことができるか。その点に彼の真価が問われることになるだろう。 |