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アルペンサイトTOP 02-03 Alpine W-CUP 取材レポート
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【2004年SJ6月号】
ファイナル・最終戦 「レッド・ビブの誇り」
男子総合&SG種目別優勝
女子総合&GS・SL種目別優勝
男子GS種目別優勝
男子DH種目別優勝
男子SL種目別優勝
女子DH&SG種目別優勝
〔SJマンスリーウォッチ 13〕
佐々木明

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2004年SJ1月号
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2004年SJ5月号

ファイナル・最終戦
男子ダウンヒル種目別優勝 シュテファン・エベルハルター(オーストリア)

円熟ダウンヒルの完成形

シュテファン・エベルハルター シュテファン・エベルハルターの強さは30代に入ってから花開いた。20代の半ばを毎年のようにケガで棒に振っていたという事情はあるにせよ、レーサーとしての彼の全盛期は、30代になってやってきたのだ。昨シーズンまでは2年連続して総合優勝を果たし、ヘルマン・マイヤー不在の間のオーストリアチームを強力に支えた。1969年の3月生まれだから、現在35歳。チーム最年長であり、ワールドカップ全体でも彼より早く生まれた選手は五指に足りない。昨年の春には引退を強く示唆しながら、今季もまたワールドカップに現われた。心の奥底で、どのような葛藤があったのかうかがい知る術はないが、エベルハルターの選手生活がすでに晩年を迎えていることはたしかだろう。

 そんな彼は、今季はダウンヒルの種目別優勝を目標に戦った。もちろん3年連続の総合チャンピオンもねらっていたのだろうが、周囲に公言する目標にはダウンヒルのタイトル防衛を掲げていた。それは、たとえヘルマン・マイヤーが戻ってきたとしても、この種目だけは負けるわけにはいかないという、固い決意の表明だった。そして、その言葉どおり、今季もダウンヒルの王座を獲得した。しかも、2位ダロン・ラルヴスに204点の大差をつける圧勝である。シーズン序盤こそ風邪のために調子を崩していたが、年が明けてからは絶好調。9レース連続で表彰台に立ち、そのうち4レースで優勝するという充実ぶりだった。雪質や性格の異なる多くのコースを、ほぼ完璧な滑りで攻略。つねに冷静にレースを組み立て、無謀な冒険よりも正確な滑りを心がけるのが彼のダウンヒルである。見た目の派手さには欠けるものの、そのかわり、無類の安定感が武器となる。経験が何よりも重要と言われるダウンヒルにおいて、今のエベルハルターの戦いは、ほとんど完成の域に達していると言ってよいだろう。ワールドカップの主役の座は、ヘルマン・マイヤーやボディ・ミラーに譲ったかもしれない。しかし、その一方で彼は、いぶし銀のような味のあるダウンヒルでしっかりとその存在を主張した。
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