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アルペンサイトTOP 02-03 Alpine W-CUP 取材レポート
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【2004年SJ6月号】
ファイナル・最終戦 「レッド・ビブの誇り」
男子総合&SG種目別優勝
女子総合&GS・SL種目別優勝
男子GS種目別優勝
男子DH種目別優勝
男子SL種目別優勝
女子DH&SG種目別優勝
〔SJマンスリーウォッチ 13〕
佐々木明

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2004年SJ1月号
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2004年SJ5月号

ファイナル・最終戦
男子GS種目別優勝 ボディ・ミラー(アメリカ)

霧に消えた大タイトル

ボディ・ミラー 深い霧の中で行なわれたGS最終戦。ゼッケン1番でスタートしたボディ・ミラーは、コースの半ばで転倒し、雪にまみれた。それほどむずかしいとも思えない緩斜面。だが、スタート直後からリズムを失い、何となく不安定な滑りだった。痛みではなく悔しさのためだったのだろう、彼は大の字に倒れたまま、しばらく起き上がろうとしなかった。このとき彼は、ふたつのタイトルが逃げていくのを感じたはずである。GSの種目別優勝と総合優勝のクリスタルトロフィー。ワールドカップレーサーならば、誰もが夢見る栄光のタイトルが、ふたつともこぼれ落ちていく……。

 彼とGSの種目別優勝を激しく争っていたカレ・パランダーは1本目2位につけていた。ふたりの間の得点差は61点。仮にパランダーが2本目もその順位を守ったとしたら、タイトルはパランダーのもとに渡る。しかし運は最後の最後でボディ・ミラーを見捨てなかった。天候がしだいに悪化し、2本目の途中でついにGS最終戦のキャンセルが決定したのだ。これによって、パランダーの逆転のチャンスは消え、GSの総合優勝は、ボディの手に渡ることになったわけである。その一方で、総合優勝のタイトルは、自動的にヘルマン・マイヤーに行き、彼が今季最大の目標としていた大クリスタルトロフィーを手にすることはできなくなった。何とも皮肉な、そしてあっけない幕切れであった。

 当初、「レース中止でタイトル獲得というのは、少しむなしい気がする。まして僕は転倒していたわけだし」 と当惑の気持ちを隠さなかった。だが、彼にとってワールドカップでは初のタイトル獲得である。うれしくないわけがない。やがて、気を取り直した彼は、
「やるべきことはすべてやった。その結果のタイトル獲得だ。僕はチャンピオンの名に値すると思う」 と喜びを語った。今年も全レース出場という無謀とも思えるチャレンジを続けたボディ・ミラー。総合優勝という夢は来季以降に持ち越したが、その独特な存在感がワールドカップのなかでますます大きなものになったことは、まぎれもない事実である。
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