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アルペンサイトTOP 02-03 Alpine W-CUP 取材レポート
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【2004年SJ5月号】
終盤戦 「勝利の女神 はどこにいる?」
男子GS第6戦
男子SL第8戦
男子DH第10戦
男子SL第9戦
男子GS第7戦
男子SL第10戦
〔SJマンスリーウォッチ 12〕
佐々木明

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終盤戦
男子ジャイアントスラローム第6戦 02/07 Adelboden(SUI)

雨中の難コースを制したのはカレ・パランダー。
ボディ・ミラー自滅でGSトップの座も奪還

マッシミリアーノ・ブラルドーネ シュラドミングのスラロームで3位となったカレ・パランダー (フィンランド) は、次に出場予定のアデルボーデンのGSについて、次のように語っている。 「アデルボーデンで勝てるか? それはむずかしいと思うよ。あそこのコースは、どちらかといえばスーパーGで強い選手が有利だからね」。

 パランダーが言うように、ここ2シーズン、アデルボーデンのGSは、GSのスペシャリストというより、スーパーGでもっとも強い選手が勝っている。昨シーズンの勝者はハンス・クナウスで、その前年がディディエ・クーシュ。いずれも高速系を得意とする選手である。その理由は、おそらく、斜面の変化が激しく、しかも非常に硬いアイスバーンになることが多いという、このコースの特徴によるものだろう。

 アデルボーデンは、アルタ・バディアと並ぶGSの難コースとして知られている。だが、そのプロフィールは互いにかなり異なる。アルタ・バディアは、前半に急斜面が続き、後半の3分の1が緩斜面という構成。急斜面は、すさまじい角度で落ち込み、途中何度か急激に曲がっているものの、斜面の変化という点では、それほど激しくはない。ここのむずかしさは、幅の狭い超急斜面をいかに攻撃的に、しかも正確に攻略できるかという点に集約される。その意味では、GSのベーシックなターン技術が試されるコースと言えるだろう。

 一方のアデルボーデンは、全コースが斜面変化と言ってもいいほど、変化に富んでいる。ウェンゲンやキッツビューエルのスラロームコースも同様なのだが、クラシックなコースに特有の複雑なうねりやねじれが選手を悩ませる。いたるところで斜度が変わり、一枚バーンと呼べるような単純な部分はほとんどないので、一瞬も気を抜くことができないのだ。そうした変化に富んだコースを、現代のGSレベルのスピードで滑るには、高速系種目に通じる技術も必要となってくる。スラロームをもっとも得意とするパランダーが、自分が勝つのはかなりむずかしいだろうと言ったのは、そのような理由からである。

 しかし、彼は次のようにも付け加えていた。
「アデルボーデンで勝つのはむずかしいだろうが、チャンスがまったくないわけではない」。その言葉通り、パランダーはこのレースで2位に0秒74の大差をつけて優勝した。これで今季GS2勝目。GS初優勝を記録したアルタ・バディアに続き、GSの2大難コースを制したことになる。さらには、GSの種目別ランキングでもボディ・ミラーを抜いてトップに立った。
「シーズン前の目標は、この種目でも表彰台に立つということだったのに、ランキングでトップに立てるなんて信じられない。GSではすべてがうまく進み自分でも驚いている」。

カレ・パランダー この日のアデルボーデンは、気温が上昇し、雨模様の悪コンディション。例年鏡のようなアイスバーンとなるこのコースも、いつになく軟らかかった。シュラドミングの後、風邪で体調を崩し、体力的にかなりパワーを失っていたパランダーにとっては、このコース状況が幸いした。1本目で大量のリードを奪ってトップに立ち、2本目はゴール前で大きなミスをしてヒヤッとさせたが、辛うじてリカバリー。1本目とは反対に、30番スタートの彼にとって、荒れたコースは大きなハンディキャップだったはずだが、落ち着いて対処したレース運びが印象的だった。

 2位にはイタリアのマッシミリアーノ・ブラルドーネが入った。フラッハウに続き、2レース連続の2位である。
「勝利が目前にあるのはわかっている。だが、それを実際に手にするまでにはもう少し時間が必要だ。2本ともミスを少なくし、もっと滑りの精度を上げなければならない。でもシーズンに2度も表彰台に上ることができてとてもうれしい」 と語る。イタリアは、2本目のベストタイムを記録したマンフレッド・メルグが9位に入賞。新鋭が次々と上位に飛び込むチーム力の充実には目を見張るものがある。
「互いに良い刺激を与え合っているのが、われわれのチームが好調である最大の原因だろう。誰もが表彰台に上がれる力があるし、それを支えるコーチやスタッフも最高の仕事をしてくれる」 と、ブラルドーネは語った。

 ボディ・ミラー (アメリカ) は1本目を2位の好位置で折り返しながら、2本目に失敗して自滅。開幕から守っていた種目別ランキングのトップの座を明け渡した。総合での順位は5位と変わらないものの、トップのヘルマン・マイヤー (オーストリア) が8位となったために、得点差は230点に広がり、こちらの順位争いでも苦しい状況となった。

 佐々木明はケガからの復帰以来、初めてGSに出場した。しかし、軟らかい雪のためにコースはひどく荒れ、全選手中最後のスタートの彼にはチャンスがなく、1本目42位に終わった。

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