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序盤戦イタリアシリーズ 男子スーパーG第3戦 12/19 Val Gardena(ITA)
| L・チュース突然の復活。
| | ふたりの王者を従えて表彰台の中央に立つ |
この日の男子スーパーG第3戦で3位となったヘルマン・マイヤーは、記者会見で次のように言って、にやりと笑った。
「今日の表彰台で、俺が一番若い」。 優勝は、71年1月生まれのラッセ・チュース。2位は69年3月生まれのシュテファン・エベルハルター。ヘルマン・マイヤーは72年生まれの31歳である。この3人がワールドカップで獲得した勝利数を合わせると
(この段階で) 84にのぼり、総合優勝の大クリスタルトロフィーは全部で6個になる。 そんな豪華な表彰台の中央に立ったラッセ・チュースは、95/96シーズン、98/99シーズンの2度にわたって総合優勝に輝いた偉大なトップレーサーである。しかし、コンビを除けば98/99最終戦でのダウンヒルを最後に4年と9カ月もの間、勝利から遠ざかっていた。悩める元チャンピオンは、この日のレースで突如復活した。
「この数年間、何度も何度も自問したんだ。俺はまだレースを続けられるのか。結論は出なかったが、でも諦めずに続けてきた。続けてきて本当に良かったよ」。
少しくぐもって聞き取りにくい、いつもの声で、ラッセ・チュースはしみじみと喜びを語った。2位エベルハルターとのタイム差は0秒1、距離に換算するとわずか2m44cmというきわどい勝利だった。しかし、3カ所ある中間計時地点のすべてをベストタイムで通過。つまり、ヨーイドンで滑っていたとしたら、1度もトップを譲らずにゴールしたことになる。ターンは極限までなめらかで、ジャンプは低く攻撃的だった。意外な勝利のようでいて、実は必然的な結果だったのである。
総合2連覇中のエベルハルターは、今季大きく出遅れた。開幕直前に体調を崩したこともあり、その滑りは精彩を欠いていた。アメリカシリーズでようやく調子は上向きとなり、ヨーロッパに戻って最初のレースで優勝まであと10分の1秒に迫った。
「体力的には、まだ充分に回復していない。現在、必死でベストの状態に戻そうとしているところだ。今日は天気も良かったし、楽しく滑ることができた」。
この日、彼がもっとも気をつけたことはスキー板に過度なプレッシャーを与えないことだったという。 「楽に構えて、スキー板からの反応に神経を配った。こういうバンピーなコースでは、スキー板がどういう挙動を示すか予測がつかないからだ」。
円熟のレース運びを見せたエベルハルターに対して、ヘルマンの滑りはややラフだった。ジャンプの飛び出しで後傾となり、スキー板が空を向いたシーンさえあったほどだ。しかし、後半も何とかこらえ、ゴールに近づくにしたがってタイム差は広がったものの、決定的な破綻は招かなかった。
「小さなミスがいくつかあったが、それでも3位なのだから満足だ。ラッセに今日のような滑りをされたら、勝ち目はないよ」 とさばさばした表情だった。
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